02.Aさんという架空の事例を通じて

乳児院・児童養護施設に対するイメージ


「義弟の再婚相手(花子さんの実母)は花子の反応を『とてもおとなしくて良い子』と自慢していましたが、妻からすればそれは子どもらしい反応と思えず、不憫に感じたようです。」とAさんは語りました。

「それは乳児院において、適切な関わりがされてこなかったからじゃないか」と思ったとのこと。

Aさん達が「義弟の再婚相手の連れ子」の養育を肩代わりした理由について

「花子は家に連れられてくる前は、乳児院に入れられていたようです。子どもを育てることが出来ない実母に妻も義母も不満があったと思いますが、花子の養育を誰かがしなくては、という人道的意識があったと思います。」

といいました。

津崎(2009)によれば「先進国の中で乳児院による養育が認められているのは日本のみ」だそうです。

谷口・左高の「乳児院乳児の愛着の発達と環境移行の影響」によれば、「今日では乳児院乳児の発達状況はさらに好転し、身体発達面はもちろん、精神発達面においても、一般家庭の乳児と次第に変わらなくなりつつあるとされている」といいます。しかし、保育グループの移行、担当保育士の移動、他施設への措置変更など、乳児院乳児は様々な保育環境の変動にさらされており、愛着の対象を変えざるを得ない現状も否定できません。

ブラウン(2009)は「乳幼児が施設養育で損なわれる可能性」において、身体発達と運動機能、また様々な心理的危害が社会的行動、人間関係への影響、脳への影響等を挙げ、「親の付き添いがないまま3歳未満児を施設養育に委託してはならない」と勧告を行っています。

Aさんの義母が養育を実母の代わりに行っていなかったら、花子さんは乳児院に戻ることになっていたでしょう。

Aさん達は、代替養育を行ったのは「可哀想」と思ったからだといいましたが、いずれにしても「可哀想」という概念と「アタッチメント形成」については議論の余地があるように思われます。

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  4. 花子さんの発達について
  5. 養子縁組
  6. 結果
  7. 総合的考察
  8. 3)家族の協力などに関する項目

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